看護師のアセスメントができない悩みを解決!コツと例文集

こんにちは。脱「ええかっこしい」で稼ぐブログ、運営者の「おーすけ」です。
看護師の仕事をしていると、先輩から「アセスメントが浅い!」と指摘されて落ち込むことってありますよね。新人看護師の方や実習中の看護学生さんにとって、看護師がアセスメントできない理由は、単なる知識不足だけではなく情報のまとめ方が分からないことが大きいのかもしれません。看護記録の書き方や具体的な例文を知りたい、あるいはアセスメントのコツを掴みたいと考えている方は多いはずです。この記事では、具体的な書き方のコツや例文、SOAPを活用した思考の整理術について分かりやすく解説していきます。読み終わる頃には、明日からの看護記録が少しだけ楽になるはずですよ。
- アセスメントができない根本的な理由と解決策がわかる
- SOAPやSBARといったフレームワークの使い方が身につく
- 具体的な良い例と悪い例の比較で書き方のコツが掴める
- 現場で即活用できる疾患別のアセスメント視点が手に入る
- 1. 看護師がアセスメントできない悩みを解消する思考のコツ
- 2. 看護師がアセスメントできない状態を脱する実践の記録術
看護師がアセスメントできない悩みを解消する思考のコツ
アセスメントがうまくいかないとき、つい「もっと勉強しなきゃ」と思いがちですが、実は思考の整理整頓ができていないだけの場合が多いんです。まずは、情報をどう分類して、どうつなげていくかという「型」を意識することから始めてみましょう。

記録の質が変わる看護アセスメントの正しい書き方
看護アセスメントを正しく書くためには、まず主観的情報(Sデータ)と客観的情報(Oデータ)を明確に分けることがスタート地点になります。多くの人がやってしまいがちなのが、自分の感想を客観的な事実として書いてしまうことですね。これが混ざってしまうと、読み手は何が事実で何が推測なのか判断できなくなり、「結局、何が言いたいの?」と思われてしまいます。

ステップ1:今の状態は「正常」か「異常」か
まず最初に行うべきは、収集したデータをもとに、患者さんの状態が「あるべき姿」から逸脱していないかを判断することです。例えば、バイタルサインが基準値内であっても、その患者さんにとっての「普段」と比較してどうなのかを考えます。いつも血圧が100前後の人が140あれば、それはその人にとっての「異常」かもしれない、という視点を持つことが質の高いアセスメントの第一歩です。
ステップ2:原因の推測と根拠の紐付け
次に、なぜその状態が起きているのかという理由を考えます。「熱がある」という事実に対して、「術後侵襲によるものか」「感染によるものか」といった複数の仮説を立て、それを裏付けるデータ(炎症反応の数値や傷口の状態など)を探しに行きます。この「事実と理由を結びつける作業」こそがアセスメントの核心部分です。ここで薬理学や解剖生理の知識が必要になりますが、最初から完璧である必要はありません。「〇〇だから△△の状態にある」という文章の形を意識するだけで、説得力は格段に上がりますよ。
ステップ3:今後のリスク予測
最後は「これからどうなるか」という未来予測です。今の状態を放置するとどんな危険があるのか、あるいはケアを行うことでどう改善していくのかを記述します。例えば「現在は離床が進んでいるが、ふらつきが見られるため転倒のリスクが高い」といった具合ですね。この予測があることで、次の看護計画(Plan)が具体的な予防行動につながります。日本看護協会が示す「看護記録に関する指針」においても、事実に基づいた客観的な記述とそれに基づく判断の重要性が強調されています。(出典:日本看護協会「看護記録に関する指針」)
新人看護師が直面するアセスメント不全の正体
新人看護師の皆さんが「アセスメントができない」と悩む背景には、「情報の統合不全」という壁があります。学校で習った教科書的な知識はあるけれど、目の前の患者さんの表情、リアルタイムで動くバイタルサイン、そして膨大な検査結果がバラバラのピースのように見えてしまい、パズルのように組み合わさらない状態ですね。これは経験不足というよりも、情報の「優先順位」がつけられていないことが原因なのかなと思います。
情報の波に飲み込まれないために
現場に出ると、とにかく情報量が多いですよね。新人さんは全ての情報を等しく重要だと捉えてしまいがちですが、実はアセスメントに必要な情報は限られていることも多いです。まずは「生命に直結する情報は何か」という軸を持つことが大切です。例えば、呼吸状態が悪い患者さんであれば、排便の回数よりも先に呼吸数や努力性呼吸の有無、SpO2の変化に全集中する必要があります。情報を集める前に「今日はこの患者さんの何を確認すべきか」という自分なりの仮説を一つ持つだけで、情報の取捨選択が楽になりますよ。
「言語化」という高いハードル
頭では「なんとなくおかしい」と思っていても、それを先輩に伝える言葉や記録に残す文章が見つからない、というのも新人さんあるあるですよね。アセスメント不全の正体は、実は「語彙力の不足」であることも少なくありません。「元気がない」ではなく「表情が険しく、問いかけに対する反応が遅い」といった、具体的な行動や状態を示す言葉に変換する練習をしてみましょう。最初は先輩の記録をそのまま「写経」するのも一つの手です。上手な人の言い回しを盗むことで、自然と思考の型が身についていきますよ。
新人期は「完璧な分析」を目指すよりも、まずは「患者さんに今、何が起きているか」を事実ベースで箇条書きにする練習から始めてみましょう。それだけで、情報の整理がぐっとスムーズになります。
「アセスメントが浅い」と否定されるのは、あなたの能力不足ではなく、教育環境の問題かもしれません。
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看護実習でアセスメントができない原因と解決策
看護学生さんの場合、実習指導者や教員から「アセスメントが浅い」と返されて、夜通し記録と格闘するのが一番の辛いポイントですよね。この原因の多くは、看護理論やアセスメント枠組みを無理に当てはめようとしすぎていることにあります。枠組みを埋めることが目的になってしまい、肝心の「患者さんが今どう感じているか」という視点が抜け落ちてしまうんです。
教科書の答えではなく「目の前の患者さん」を見る
実習ではつい「疾患の教科書的な経過」を書きたくなりますが、指導者が求めているのは「その患者さん個別の反応」です。例えば、肺炎の患者さんであれば「肺炎だから呼吸苦がある」と書くだけでは不十分。その患者さんは、呼吸苦があることで夜眠れているのか、食事は摂れているのか、不安を感じていないか、といった生活への影響まで踏み込むのがアセスメントを深めるコツです。「S(患者さんの声)」と「O(客観的データ)」の間にどんな矛盾があるかに注目してみてください。患者さんが「大丈夫」と言いながらも、離床を拒むのであれば、そこには痛みへの恐怖や筋力低下といった、あなたが見つけ出すべきアセスメントの種が隠されています。
アセスメントの「根拠」を強化するコツ
「なぜそう判断したのか?」という問いに答えるためには、自分の主観ではなく、客観的な数値を根拠に添えるのが最も効果的です。学生さんは経験が少ない分、どうしても「〜だと思う」という表現になりがちですが、そこを「尿量が〇〇ml/h以下であり、IN/OUTのバランスが△△であるため、脱水の傾向にある」と数値で語るように意識してみてください。これだけで、指導者の評価はガラッと変わります。また、アセスメントに詰まったら「このまま何もしなかったら、明日この患者さんはどうなっているだろう?」と自問自答してみてください。その「懸念」こそが、アセスメントの答えそのものだったりしますよ。
アセスメントに正解を求めすぎず、患者さんの生活がどう変化しているか、という「変化のプロセス」を記述することに集中してみましょう。
SOAP形式で情報を整理し思考のズレを防ぐ方法
看護記録の標準であるSOAPは、単なる事務作業のためのフォーマットではありません。これは、看護師の思考を整理し、チーム全体で情報を共有するための「最強のロジカルシンキングツール」なんです。

アセスメントができないと悩む人の多くは、S・O・A・Pの各要素が混ざり合ってしまっています。
各要素の役割を再定義する
まずS(Subjective)は、患者さんの「主観」をそのまま切り取ることです。看護師側の要約は不要です。次にO(Objective)は、測定した数値や目に見える事実のみを記します。そしてA(Assessment)が、SとOを統合したあなたの「判断」です。ここが最も重要なのですが、多くの人がAの中にO(事実)を書いてしまいます。Aは「〇〇という理由により、△△の状態であると考える」という論理展開の場です。最後にP(Plan)は、Aに基づいて「具体的に何をやるか」を書きます。
| 項目 | 具体的な役割 | よくある間違い(NG例) |
|---|---|---|
| S | 患者さんの生の言葉。感情。 | 「食事はおいしいと言っていた」と看護師が要約する。 |
| O | バイタル、検査値、身体所見。 | 「顔色が良さそうに見えた」という主観を入れる。 |
| A | SとOの分析。現状・原因・予測。 | 「バイタルは安定している」とOの内容を繰り返すだけ。 |
| P | ケアの内容、観察項目、教育。 | 「様子を見る」など、具体的な行動が不明確。 |
思考のズレを防ぐ「矢印」の意識
SOAPを書くときは、各項目が「S+O → A → P」という矢印でつながっているかを確認してください。例えば、Sで「夜眠れない」と言い、Oで「中途覚醒が3回」あるなら、Aでは「環境変化による不眠」などの判断が必要で、Pでは「入眠環境の調整」という対策が出てくるはずです。もしPに「点滴の実施」と書いてあれば、それはSやOとつながっていない「思考のズレ」がある証拠です。この一貫性を意識するだけで、アセスメントの論理性は劇的に向上しますよ。
比較で学ぶアセスメントの具体的な例文と改善ポイント
アセスメント力を上げる最も手っ取り早い方法は、上手な人の記録とそうでない人の記録を比較して、その「差」を理解することです。ここでは、多くの看護師が遭遇する「術後の離床」の場面を例に挙げてみます。具体的な書き方のイメージを膨らませてみてくださいね。
ダメな記録の典型例
【悪い例:事実の羅列と感想のみ】

S:「少し歩くと疲れる」と言われる。
O:歩行訓練実施。バイタル変化なし。足元にふらつきがある。
A:術後で体力が低下している様子。無理のない範囲で進めていく。
P:継続して離床を促す。
この記録のどこが良くないか分かりますか?まず、A(アセスメント)が非常に曖昧です。「体力が低下している様子」というのは、誰が見ても分かる感想に過ぎません。また、「無理のない範囲」というのも、具体的に何を基準にするのかが不明です。これではチームでケアの質を一定に保つことができません。
評価される良い記録への改善
【良い例:根拠とリスク予測が含まれている】

S:「5mほど歩くと息が切れて、足に力が入らない感じがする」
O:術後2日目。歩行時、呼吸数24回/分(安静時16回)へ増加。SpO2 94%(安静時98%)。下肢筋力のMMTは4レベルだが、立ち上がり時に軽度の失調あり。
A:術後侵襲と臥床による一時的な心肺機能・筋力の低下が見られる。自覚的な疲労感と酸素飽和度の低下が相関しており、現時点では長距離の歩行は酸素供給不足のリスクが高い。ただし、離床自体は術後合併症予防に必須である。
P:1.歩行距離は10m以内とし、必ず介助・見守りを行う。 2.歩行前後のバイタル変動を確認し、SpO2 93%以下で中止。 3.足上げ運動などのベッド上リハビリを併用する。
いかがでしょうか。改善後の例では、数値を根拠に使い、「なぜ今は長距離歩行がダメなのか」「どうすれば安全に離床を進められるか」が明確になっています。これこそが、臨床で求められる「判断」を伴うアセスメントです。数値データはあくまで目安ですが、このように経時的な変化を記述することで説得力が生まれます。
今の環境に疲れたら…看護師の「次の一手」
ゴードンやヘンダーソンの枠組みを現場で活かす手法
「ゴードン」や「ヘンダーソン」といった名前を聞くだけで、実習時代の苦い記憶が蘇る方もいるかもしれませんね。でも、これらの枠組みは本来、私たち看護師を苦しめるためのものではなく、「人間の生活を漏れなく観察するための地図」なんです。現場で「アセスメントするポイントが分からない」と迷ったときこそ、この地図が役に立ちます。
現場仕様の「ゴードン」活用術
ゴードンの11の健康パターンを全て完璧に埋める必要はありません。大切なのは、今の患者さんの主訴に関連するパターンを「横断的」に見ることです。例えば、心不全の患者さんがいたとします。単に「心機能(循環パターン)」だけを見るのではなく、「排泄パターン(尿量は出ているか、浮腫はないか)」や「活動パターン(息切れで日常生活に支障はないか)」をセットで見ます。このように、一つの事象を複数の視点から捉え直すことで、アセスメントの深みが一気に増します。
ヘンダーソンの「充足・未充足」の考え方
ヘンダーソンの14項目を使うなら、「何ができていて、何ができていないか」を整理するのがシンプルで使いやすいです。患者さんが自分でできていること(充足)は強みとして捉え、介助が必要なこと(未充足)に対してどのような看護介入が必要かを考えます。特に「正常な呼吸」「適切な飲食」「排泄」といった生命維持に関わる項目を優先的にチェックし、そこから精神面や社会面の項目へと広げていくと、アセスメントのストーリーが作りやすくなります。
看護師がアセスメントできない状態を脱する実践の記録術
思考の整理方法が分かってきたら、次はそれを現場でどう使いこなすかという「実践編」です。ただ記録を埋めるだけではなく、チームのメンバーや医師に対して「この患者さんには今、これが必要なんです!」と自信を持って言えるようになると、仕事の楽しさがガラッと変わりますよ。ここでは、具体的な報告技術や優先順位の付け方について深掘りしていきましょう。
臨床判断を支える看護アセスメントの思考プロセス
アセスメントという言葉を聞くと難しく感じますが、要は「次に何が起きそうか?」を予測するプロセスそのものなんです。臨床判断をスムーズに行うためには、ただデータを眺めるのではなく、自分の中で「仮説を立てる力」を養うことが欠かせません。例えば、術後の患者さんが少しソワソワしているのを見たとき、「ただの不穏かな?」で終わらせず、「もしかして術後出血による貧血や、低酸素状態が原因じゃないか?」と疑ってみる。この「疑う力」こそが、患者さんの異変をいち早く察知する鍵になります。
「もし〜だったら」のシミュレーションを習慣にする
臨床現場では、予測外の事態が次々と起こります。アセスメントに強い看護師は、常に「もし今、血圧が急激に下がったら?」「もし急に呼吸苦を訴えたら?」というシミュレーションを頭の中で行っています。これを「クリニカル・リーズニング(臨床推論)」と呼びますが、最初から高度な推論をする必要はありません。まずは、正常な経過から外れた「小さな違和感」を言語化することから始めてみてください。例えば、「いつもは冗談を言う患者さんが、今日は生返事しかしない」といった些細な変化は、重大な意識障害の前兆であることもあります。こうした違和感を見逃さず、「なぜだろう?」と考えるプロセスを繰り返すことで、臨床判断の精度は自然と上がっていきます。
エビデンスに基づいた判断を意識する
「なんとなく怪しい」という直感も大切ですが、それを周囲に納得させるには「根拠(エビデンス)」が必要です。ここで役立つのが、解剖生理学の知識や最新のガイドラインです。例えば、意識レベルが低下している患者さんに対して「脳への酸素供給が足りていない可能性がある。なぜならSpO2が低下し、呼吸数が増加しているからだ」という風に、事実と生理学的根拠を結びつける練習をしましょう。厚生労働省の検討会資料でも、看護師による適切な臨床判断が医療の安全性を高めることが指摘されています。(出典:厚生労働省「チーム医療の推進に関する検討会 報告書」)
臨床判断は「事実→根拠→仮説」の繰り返しです。最初は間違っていてもいいので、自分なりの「なぜ?」を言葉にする勇気を持ちましょう。
医師への報告に役立つSBARとアセスメントの連携
自分の中でアセスメントができても、それを他者に伝えられなければ宝の持ち腐れですよね。特に、多忙な医師に対して「何が言いたいのか分からない」と言われてしまうのは、看護師にとって辛い瞬間です。そんなときにあなたを助けてくれるのが「SBAR(エスバー)」というフレームワークです。これは、情報を整理して「結論から」伝えるための魔法の型なんです。
SBARを使った「伝わる報告」の組み立て方

SBARは、Situation(状況)、Background(背景)、Assessment(評価)、Recommendation(提案)の頭文字を取ったものです。報告が苦手な人は、どうしてもB(背景)から長く話してしまいがちですが、まずはS(状況)で「今、何が起きているか」をズバッと伝えます。そして最も重要なのが「A(評価)」です。ここであなたのアセスメントを伝えます。「血圧が下がっています」という事実(O)だけでなく、「出血の可能性があると思います」というあなたの見解を添えることで、医師は次の行動をすぐに決めることができます。
| 項目 | 伝える内容の例 | ポイント |
|---|---|---|
| Situation(状況) | 「〇〇さんの血圧が80まで低下しています」 | 今の「一番の問題」を15秒で。 |
| Background(背景) | 「術後2時間経過し、ドレーンからの排液が100ml/hを超えています」 | 状況に関連する重要な経過のみ。 |
| Assessment(評価) | 「体内出血によるショックの可能性が高いと考えます」 | あなたの「推測」を勇気を持って言う。 |
| Recommendation(提案) | 「至急、診察をお願いします。点滴を全開にしても良いですか?」 | 具体的に「どうしてほしいか」を言う。 |
「アセスメントを添える」だけで信頼が変わる
医師への報告の際、「どうしましょうか?」と丸投げするのではなく、「私はこう思うので、こうしてほしい」という提案(R)までセットで行うのが、デキる看護師の報告術です。たとえそのアセスメントが間違っていたとしても、「この看護師はしっかり自分の頭で考えて報告してくれている」という信頼関係につながります。アセスメントは、患者さんの命を守るだけでなく、チーム内でのあなたの立場を守る武器にもなるんです。まずは緊急時ではない場面から、SBARを意識して話す練習をしてみてくださいね。
優先順位を見極めるための観察項目と判断の基準
受け持ち患者さんが10人いて、全員に問題がある……。そんなパニックになりそうな状況で、看護師に求められるのは「今すぐ対応が必要なのは誰か?」という優先順位の判断です。この判断の軸がブレてしまうと、アセスメントもバラバラになってしまいます。優先順位を決めるときの最強の基準は、間違いなく「ABCDE」アプローチです。
ABCDEで命の危機をトリアージする

これは救急医療の現場で使われるものですが、一般病棟でも非常に有効です。
- A(Airway):気道が通っているか?
- B(Breathing):呼吸は正常か?(呼吸数、SpO2)
- C(Circulation):循環は保たれているか?(血圧、脈拍、出血)
- D(Dysfunction of CNS):意識状態に異常はないか?
- E(Exposure):体温や外傷、皮膚の状態はどうか?
例えば、「痛みを訴えている患者さん(E)」と「呼吸数が30回/分の患者さん(B)」が同時にいた場合、アセスメントの優先順位は圧倒的に「呼吸数が30回」の患者さんになります。なぜなら、呼吸停止は死に直結するからです。このように、「誰が一番死に近いか」という冷徹なまでの優先順位を持つことで、アセスメントの迷いがなくなります。
「ルーチン」から「個別性」へのシフト
優先順位が決まったら、次は個別の患者さんの「今日の一番の課題」をアセスメントします。バイタルサインを測るのが仕事ではありません。バイタルを測った結果、「今日のこの患者さんはリハビリを進めて良いのか?」「安静を守らせるべきなのか?」という看護上の意思決定をすることが仕事です。すべての項目を均等にアセスメントしようとせず、今の患者さんにとって何が一番のリスクなのか(転倒なのか、誤嚥なのか、心不全増悪なのか)に焦点を絞る。これが、忙しい現場でアセスメントを効率的に、かつ深く行うためのコツですよ。
忙しさに追われて「記録のための観察」になっていませんか?目の前の患者さんの「今の優先順位」を5秒考えるだけで、看護の質は大きく変わります。
疼痛や呼吸器疾患のアセスメントを深める専門知識
アセスメントをより専門的なものにするためには、症状ごとの「深掘りポイント」を知っておく必要があります。ここでは、現場で特につまずきやすい「痛み」と「呼吸」のアセスメントについて、少し踏み込んだ話をしましょう。これを知っているだけで、「アセスメントが浅い」とは言わせなくなりますよ。
疼痛アセスメント:数値の裏にある「質」を捉える
痛みのアセスメントでNRS(0〜10の数値)を確認するのは基本ですが、それだけでは不十分です。大切なのは、「痛みのメカニズム」を推測することです。 例えば、「ピリピリ、チクチクする」という痛みは神経障害性疼痛の可能性があり、通常の鎮痛薬(ロキソニンなど)が効きにくいことがあります。逆に「重苦しい、鈍い痛み」なら内臓痛かもしれません。薬剤が処方されている場合は、「その薬が効いているのか?」「副作用(吐き気や便秘)は出ていないか?」までをセットで評価します。痛みがコントロールできていない場合、患者さんの離床意欲や食欲まで低下してしまいます。「痛い」という訴えから、生活全般への影響をアセスメントできるようになりましょう。
呼吸器アセスメント:数値に現れない「代償機転」を見逃さない
肺炎などの呼吸器疾患で、SpO2が98%だから安心……と思っていませんか?実は、SpO2が下がる前に、身体は一生懸命「呼吸数を増やして」酸素を取り込もうとします。これを代償機転と呼びます。「SpO2は正常だけど、呼吸数が24回に増えている」という状態は、実はかなり危険なサインです。また、高齢者の肺炎は発熱や咳などの典型的な症状が出ず、「なんとなく元気がない」「食欲が落ちた」という全身状態の変化だけで現れることも多いです。数値という「結果」だけでなく、患者さんの「努力の跡(呼吸様式や表情)」をアセスメントに含めることで、看護の専門性は一気に高まります。
心不全アセスメント:水分出納のドラマを読む
循環器、特に心不全のアセスメントでは「IN/OUTバランス」と「体重変化」が命です。「昨日より体重が1kg増えた」という事実は、単に食べ過ぎたのではなく、体内に水分が溜まっている(浮腫や肺水腫の予兆)可能性を強く示唆します。夜間に咳き込んでいないか、横になるのが辛くないか(起座呼吸)といった症状と組み合わせて、「心負荷が増大しているため、利尿剤の調整が必要かもしれない」というアセスメントを導き出しましょう。
専門知識は、アセスメントに「説得力」という肉付けをしてくれます。すべての疾患を覚えるのは無理でも、受け持ち患者さんの疾患から一つずつ深掘りしていけば大丈夫ですよ。
「もっとアセスメント以外のことも評価してほしい」と感じたら、プロの力を借りてみてください。自分では見つけられない「ホワイトな職場」が必ずあります。
看護師がアセスメントできない壁を越えるためのまとめ
ここまで、長い文章にお付き合いいただき本当にありがとうございました。看護師がアセスメントできないという悩みは、決してあなた一人の問題ではありません。むしろ、それだけ真剣に「患者さんにとって最善の看護を提供したい」と願っているからこその葛藤なのかな、と私は思います。アセスメントは、最初から完璧にできる人なんていません。みんな、失敗したり先輩に怒られたりしながら、少しずつ「思考の型」を身につけていくものです。

今日からできる3つのアクション
明日からの勤務で、まずはこの3つだけ意識してみてください。
- SOAPの「S」と「O」を絶対に混ぜない。
- 「A」の文章を「〇〇なので、△△のリスクがある」という形にする。
- 報告のときは「SBAR」の型に当てはめて、自分の見解(A)を伝えてみる。
この小さな積み重ねが、数ヶ月後のあなたを「アセスメントができる看護師」へと変えてくれます。アセスメントは、患者さんの命を守るための羅針盤であり、あなた自身が自信を持って働くための盾でもあります。どうか、今の悩みを「成長の痛石」だと思って、前向きに捉えてみてくださいね。
もし、どうしても記録が辛かったり、職場環境が原因でアセスメントどころじゃない……というときは、少し立ち止まって自分を労わってあげることも大切です。このブログでは、そんな「ええかっこしい」を脱ぎ捨てて、もっと楽に、自分らしく働くためのヒントも発信しています。興味があれば、他の記事も覗いてみてくださいね。
最後になりますが、この記事に記載した内容はあくまで一般的なガイドラインに基づくものです。病院や施設によって記録のルールやプロトコルは異なりますので、必ずご自身の職場のルールを確認してくださいね。また、臨床上の最終的な判断は、必ず医師や専門看護師、指導者に相談の上で行ってください。あなたの看護師人生が、より充実したものになることを心から応援しています!

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ライター紹介
おーすけ
HSP気質でパニック障害持ち(断薬できました!)介護施設で介護職、看護師をはじめ職員の方々の負担軽減をITの力でサポート。でも、完璧主義で繊細な性格が私の健康を害し、仕事を辞めることに。今は、無理なく働けるよう、生活を変えました。脱「ええかっこしい」でゆる~く楽な生活へ。(資格:日商簿記2級、ITパスポート)






