看護師の派遣や正社員を比較!不安定でも自由な働き方は可能?

こんにちは。脱「ええかっこしい」で稼ぐブログ、運営者の「おーすけ」です。

看護師として働いていると、今の働き方が自分に合っているのか悩むことってありますよね。病院の忙しさに追われて、人間関係やサービス残業に疲弊している方も多いのではないでしょうか。ネットで看護師の派遣と正社員を比較してみると、派遣は不安定という声もあれば、自由な働き方ができて最高という意見もあって、結局どしくいいの?と迷ってしまいますよね。実は、この不安定さの正体を知り、正しく比較することで、自分らしい自由な働き方を手に入れることができるんです。この記事では、時給や年収のリアルな格差、法的なルールの違いから、今の自分にとって最適な選択肢を見極めるお手伝いをします。将来への不安を解消して、もっと楽に、自分らしく働けるヒントを見つけていきましょう。

「今の働き方、本当にあなたの正解?」という問いかけと、サービス残業や人間関係に疲れた看護師に向けた新しい選択肢の提案。
記事のポイント
  1. 派遣と正社員の給与体系の違いと生涯賃金への影響
  2. 労働者派遣法における3年ルールの仕組みとリスク回避術
  3. 委員会や残業から解放される派遣ならではの自由な働き方
  4. ライフステージに合わせた戦略的なキャリアプランの立て方
目次

看護師の派遣や正社員を比較し不安定さと自由な働き方を知る

まずは、派遣と正社員が根本的にどう違うのか、その構造を整理してみましょう。安定感があると言われる正社員と、どこか不安なイメージがある派遣。それぞれの特徴を正しく比較することで、自分にとっての自由な働き方の定義が見えてくるはずです。私自身の視点から、その核心に迫っていきますね。

盾のアイコン(正社員:生涯賃金の安心・社会的信用・時間と心の消耗)と、羽根のアイコン(派遣:時間と場所の自由・残業からの解放・収入と雇用の不安定さ)の対比図。

派遣看護師の時給と正社員のボーナスによる年収格差

派遣看護師として働くことを考えたとき、一番最初に目がいくのは「時給の高さ」ですよね。求人サイトを眺めていると、時給2,200円や2,500円、条件が良いところだと3,000円近い案件も見かけます。「えっ、こんなにもらえるの?」と驚くかもしれませんが、ここにはちょっとしたカラクリがあります。実は派遣の時給が高いのは、正社員なら別途支払われるはずのボーナスや各種手当が、あらかじめ時給の中に組み込まれているからなんです。

正社員の場合、月々の基本給は抑えめでも、夏と冬にまとまった額のボーナスが支給されますよね。これが年収を大きく押し上げる要因になります。一方、派遣には基本的にボーナスという概念がありません。そのため、見た目の時給が高くても、1年を通した「トータルの年収」で比較すると、実は正社員の方が数十万円から、経験年数によっては100万円以上高くなることも珍しくありません。

さらに、派遣ならではの落とし穴として「稼働日数による収入の変動」があります。正社員は月給制なので、祝日が多い月や年末年始でお休みがあっても給料は一定です。でも派遣は時給制。つまり、休みが増えればその分、ダイレクトに収入が減ってしまうんです。ゴールデンウィークがある5月や、お正月休みの1月などは、手取り額がガクンと減って「今月ピンチかも……」なんてことになりかねません。

【年収シミュレーションの比較例】

項目正社員(経験5年程度)派遣看護師(フルタイム)
月収イメージ約32万円(諸手当込)約37万円(時給2,200円換算)
ボーナス約80〜100万円なし
推定年収約470〜500万円約440万円前後
収入の安定性固定給で安定出勤日数により変動あり
時給は高いがボーナス・退職金がない派遣(約440万円)と、月給は低めでもボーナスで逆転する正社員(約470〜500万円)の比較解説。

※数値は地域や勤務条件による目安です。正確な賃金統計については、(出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」)などを参照すると、より客観的な指標が分かりますよ。

このように、単純な「時給」という数字だけで判断してしまうと、後で「思ったより貯金ができない」と後悔する可能性があります。もしあなたが「今の生活水準を落としたくない」と考えているなら、まずは自分の今の年収を正確に把握して、派遣に切り替えた時にどれくらい減るのか、あるいは増えるのかをシミュレーションしてみることが大切かなと思います。

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労働者派遣法の3年ルールが雇用継続に与える影響

派遣で働くことをためらう大きな理由に「いつまで働けるか分からない」という不安がありますよね。この不安の正体は、実はあなたのスキル不足ではなく、「労働者派遣法」という法律にあります。その中でも特に知っておきたいのが、いわゆる「3年ルール」です。

このルールを簡単に説明すると、「同じ派遣社員が、同じ病院の同じ部署で働けるのは最長で3年まで」という決まりです。たとえあなたが職場の人間関係に恵まれ、仕事にも慣れて「ここでずっと働きたい!」と思っていたとしても、3年という期限が来たら、基本的にはその職場を去らなければなりません。これが、派遣が「不安定」と言われる法的な根拠なんです。

3年ルールの具体的なリスク

  • キャリアの強制リセット:せっかく覚えた職場のルールや人間関係が、3年ごとにゼロになります。
  • 雇い止めの不安:3年を待たずとも、病院側の都合(正社員が採用できた、経営が悪化したなど)で、2〜3ヶ月ごとの契約更新時に「次は更新しません」と言われるリスクが常にあります。
  • 住宅ローンなどの審査:「期限付きの雇用」と見なされるため、クレジットカードの作成やローンの審査で不利になるケースがあります。
同じ職場で最長3年までというルールの図解。キャリアの強制リセット、雇い止めの可能性、ローン審査への影響などのリスク。

ただし、このルールには抜け道というか、例外もあります。例えば、派遣元(派遣会社)で「無期雇用派遣」として採用されていれば、この3年ルールは適用されません。また、60歳以上の方も対象外です。でも、多くの登録型派遣の場合はこのルールの影響をモロに受けます。3年経った時に、派遣会社が次の職場をすぐに用意してくれる保証もありません。こうした「雇用の継続性」という面では、やはり定年まで雇用が守られている正社員の方が圧倒的に強いですね。もし「一つの場所で長く腰を据えて働きたい」という気持ちが少しでもあるなら、この3年ルールは大きなストレスになるかもしれません。

とはいえ、逆を言えば「3年ごとに合法的に職場を変えられる」とも取れます。同じ場所に居続けるのが苦手な人や、色々な現場を見てみたいという好奇心旺盛な人にとっては、この法律がむしろ味方になることもあるんですよね。自分が「変化」をどう捉えるかによって、このルールの重みは変わってくるかなと思います。

サービス残業や委員会活動がない派遣の精神的メリット

さて、ここまでは少しシビアなお金や法律の話をしてきましたが、派遣にはそれらを補って余りある「強烈なメリット」があります。それが「業務範囲の明確さ」です。正社員の看護師さんを悩ませる「負の遺産」から、派遣なら一瞬で解放されるんです。

具体的に、正社員時代にこんなことで悩んでいませんでしたか? ・勤務時間外の委員会活動やリーダー会議。 ・休みの日まで強制参加させられる看護研究。 ・「前残業」という名のお給料が出ない情報収集。 ・後輩指導やプリセプター業務による精神的なプレッシャー。

派遣看護師の場合、これらの業務は契約に含まれていないことがほとんどです。なぜなら、病院側は派遣会社に対して「看護の実務」という対価を支払っているからです。委員会や教育などは、あくまで「その病院の組織運営」に関わることなので、部外者である派遣さんにお願いすることは契約違反になる可能性が高いんですね。そのため、基本的には「定時になったら即帰宅」が当たり前の世界です。15分でも残業が発生すれば、それは1分単位でしっかり請求されます。サービス残業という概念そのものが存在しません。

派遣が手に入れられる「本当の自由」

  • プライベートの充実:残業が読める(あるいは無い)ので、仕事後の習い事や育児の予定が立てやすいです。
  • 人間関係のドライさ:「どうせ数ヶ月〜3年の付き合い」と割り切れるため、派閥争いやお局さんの嫌がらせを受け流しやすくなります。
  • 責任の重さからの解放:リーダー業務や難しい調整ごとを任されることが少ないため、目の前の患者さんのケアに集中できます。
定時帰宅、責任の重圧からの解放、プライベート最優先の生活など、自分を取り戻すためのメリットのリスト。

「看護師の仕事は好きだけど、病院という組織が苦手……」という方にとって、このメリットは年収の差を埋めるほど価値があるものだと思います。私自身、心の健康を損なってまで働くのは本末転倒だと考えています。委員会やサービス残業でプライベートが削られ、疲れ果てている現状を変えたいなら、派遣という選択肢は「自分を取り戻すためのパスポート」になるはずですよ。

社会保険の加入条件と初回契約期間の注意点

「派遣だと保険に入れないんじゃないの?」という不安を抱えている方もいるかもしれませんが、それは大きな誤解です。一定の条件を満たせば、派遣会社を通じて健康保険、厚生年金、雇用保険といった社会保険にちゃんと加入できます。むしろ、大手の派遣会社だと独自の福利厚生(保養施設や割引サービスなど)が充実していることもあって、正社員時代よりお得に感じることもあるくらいです。

ただし、ここで絶対に注意してほしいのが、契約期間の設定です。社会保険に加入するためには、一般的に「2ヶ月を超える雇用の見込み」が必要です。もし派遣会社との初回契約が「1ヶ月更新(更新の確約なし)」や「31日更新」といった短期間だと、加入条件を満たさないと判断され、その期間は自分で国民健康保険や国民年金に加入しなければならなくなります。

「社会保険未加入」期間のデメリット

  • 保険料が全額自己負担:社会保険なら会社が半分払ってくれますが、国民健康保険は全額自分。これが結構高いんです。
  • 厚生年金が途切れる:将来もらえる年金額に微妙に影響したり、切り替えの手続きが面倒だったりします。
  • 世帯の手取りが減る:健康保険料が跳ね上がることで、実質的な手取りが大きく減ってしまうリスクがあります。

特にブランク明けの方や、初めて派遣に挑戦する方は、派遣会社から「まずは1ヶ月お試しで」と提案されることがあります。でも、そこはグッとこらえて「社会保険に入りたいので、初回から2ヶ月以上の契約、または更新前提での契約にできませんか?」と交渉してみるのが賢いやり方です。信頼できる派遣会社であれば、このあたりの事情を汲んで調整してくれます。正確な加入条件や手続きの流れは、必ず登録する派遣会社の公式サイトをチェックするか、担当者に直接確認するようにしてくださいね。自分の身を守るための知識を持つことが、自由な働き方を支える土台になります。

紹介予定派遣でブラックな職場を回避する仕組み

正社員に戻りたいけれど「また人間関係や残業で失敗したくない」と怯えているなら、紹介予定派遣をフル活用するのが一番の近道です。これは、将来的に正社員(直接雇用)になることを前提に、まずは派遣として最大6ヶ月間働いてみるという制度。いわば「お見合い結婚」の試用期間のようなものです。

この仕組みの素晴らしいところは、実際に現場に入って「内情」を自分の目で確かめられる点です。求人票には「アットホームな職場です」と書いてあっても、実際はギスギスしていたり、師長さんの性格がキツかったりすることはよくありますよね。紹介予定派遣なら、もし働いてみて「あ、ここ無理かも……」と感じたら、派遣期間が終了したタイミングで入社を断ることができます。履歴書に「早期退職」という傷をつけることなく、自分に合った職場を厳選できるんです。

紹介予定派遣のデータから見える真実

虫眼鏡で病院を見るイラスト。最大6ヶ月のお試し勤務により、職場の内情を確認してブラックな職場を回避できる仕組み。

実は、紹介予定派遣で働き始めた看護師さんのうち、実際にそのまま正社員になる人は全体の3割程度と言われています。残りの7割はどうなるのかというと、多くの場合、看護師さん側から「やっぱり辞めておきます」と断っているんです。これ、一見すると失敗のように見えますが、実は「大成功」なんですよ。もし普通の面接で入職していたら、ブラックな職場でまた数年間苦しむことになっていたはずですから。ミスマッチを未然に防げた、と考えればこれほど安心な仕組みはありません。

もちろん、病院側もあなたを評価しています。なので、派遣期間中に「この人なら安心して任せられる」と思ってもらう必要はあります。でも、過剰に「いい子」を演じる必要はありません。ありのままの自分で働いてみて、それでもお互いに「一緒に働きたい」と思える職場こそが、あなたが長く続けられる本当の意味での「良い職場」なんだと思います。リスクを最小限に抑えつつ、正社員の安定を手に入れたいなら、この道を選ばない手はありません。

絶対に失敗したくない看護師が登録する「御三家」

ブラック病院を回避し、好条件な「紹介予定派遣」や「ホワイト正社員」を見つけるには、情報網の使い分けが必須です。

看護師の派遣や正社員の不安定さを比較し自由な働き方へ

派遣のメリットとリスクが見えてきたところで、さらに一歩進んで、どのように「自由」を最大化させるかを考えていきましょう。今の時代、看護師の働き方はあなたが思うよりもずっと多様化しています。ここでは、より戦略的な選択肢について詳しく解説します。

短期間で高収入を得る応援ナースという選択肢

「とにかく今の状況を変えたい、かつガッツリ稼ぎたい!」というエネルギーがある方にぜひ知ってほしいのが、応援ナース(トラベルナース)という働き方です。これは、看護師不足が深刻な地域や病院に、3ヶ月から6ヶ月といった期間限定で助っ人として赴任する形態のこと。実はこれ、今の看護界で最も「自由と高収入」を両立できる働き方の一つなんです。

応援ナースの最大の魅力は、なんといってもその報酬額。都市部であれば月収45万円〜55万円以上、夜勤を多めに入れればさらなる高収入も夢ではありません。しかも、多くの場合は「家電付きの寮」が無料で提供されたり、赴任費用(旅費)を病院が負担してくれたりします。家賃がかからない分、手元に残るお金は正社員時代とは比べものにならないほど多くなるはずです。

応援ナースが向いている人

  • 貯金目的が明確:「留学資金を貯めたい」「1年で200万貯めたい」という目標がある人。
  • 旅が好き:沖縄や北海道、離島など、普段住めないような場所で生活してみたい人。
  • しがらみを嫌う:期間限定と決まっているからこそ、深い人間関係に悩まされず「仕事は仕事」と割り切って働けます。

ただし、一つだけ覚悟しておいてほしいのが、「即戦力としてのプレッシャー」です。応援ナースは高いお給料を払っている分、病院側も「今日からバリバリ動いてね」という期待を持っています。丁寧な教育やオリエンテーションは期待できません。ある程度の臨床経験(目安として3年以上)があり、どんな環境でもスッと馴染める柔軟性がある人にとっては、最高にエキサイティングで自由な働き方になるでしょう。スーツケース一つで全国を飛び回る。そんなドラマのような働き方が、看護師免許一枚で叶ってしまう。これこそ、専門職としての究極の自由かもしれませんね。

ライフステージに合わせた週3日勤務や夜勤専従の活用

正社員として働いていると、「週5日、8時間(+残業)」というのが絶対的なルールのように感じてしまいますよね。でも、派遣という選択肢を持つことで、この「常識」を簡単に壊すことができます。自分のライフスタイルに合わせて「働く時間」を完全にカスタマイズできるようになるんです。

例えば、子育て中のママさん看護師なら「平日の週3日、9時から16時まで」といった契約も可能です。正社員の時短勤務だと、周りのスタッフに気を使って肩身が狭い思いをすることもありますが、最初からその条件で派遣契約をしていれば、堂々と帰ることができます。逆に、効率よく稼ぎたい独身の方や、ダブルワークをしたい方なら「夜勤専従派遣」という選択肢もあります。月9回程度の夜勤をこなすだけで、正社員並み、あるいはそれ以上の月収を確保しつつ、月の半分以上が休みという夢のような生活も可能です。

【働き方カスタマイズの例】

タイプ勤務例メリット
子育て優先型週3〜4日、日勤のみ子供との時間を最優先。延長保育の心配なし。
効率稼ぎ型月9回の夜勤専従出勤日数が少なく、月収40万円以上も可能。
趣味・勉強優先型週3日フルタイム残りの4日間を完全に自分の時間に充てられる。
ダブルワーク型週末のみの派遣平日は別の仕事をしながら、看護師免許で副収入。

「正社員か、辞めるか」の二択で悩む必要はないんです。今の自分にとって心地よいバランスはどこなのか。それを自由に選べるのが派遣のいいところ。育児や介護、あるいは自分自身のメンタルケアなど、人生には「今はペースを落としたい」という時期が必ずあります。そんな時に、雇用形態を柔軟に切り替えられるリテラシーを持っているかどうかが、看護師として長く、幸せに働き続けるための鍵になるかなと思います。

応援ナース(短期高収入)、夜勤専従(月9回で高収益)、週3日勤務(子育て・趣味両立)など、目的に合わせた選択肢の紹介。

1日単位で「派遣」を試してみたいあなたへ

履歴書不要・面接なし。アプリ1つで明日から「定時即帰り」の現場を体験できます。今の職場を辞める前に、自由な働き方を1日だけ覗いてみませんか?

退職金や昇給制度から見る正社員の生涯賃金の優位性

ここで一度、冷静になって「将来のお金」についても深掘りしておきましょう。「自由な働き方」は素晴らしいですが、それと引き換えに失うものがあることも理解しておく必要があります。それが、長期間正社員として勤め上げた場合にもらえる「生涯賃金」と「退職金」の差です。

派遣はスタート時の時給こそ高いですが、そこからの伸び代はほとんどありません。10年経っても時給が2倍になることはまずないでしょう。一方、正社員は毎年数千円ずつの昇給があり、役職がつけば手当も加算されます。さらに、多くの病院では「退職金制度」があり、20年、30年と勤めれば、老後の資金として1,000万円単位のお金が手に入ることもあります。派遣はこの「将来への積み立て」がゼロ、という点が最大の弱点です。

「一生派遣」でいる場合の経済的リスク

  • 退職金がない:老後資金をすべて自分で(iDeCoやNISA等で)用意する必要があります。
  • 昇給が期待できない:インフレなどで物価が上がっても、自分の賃金が上がりにくい構造です。
  • 病気や怪我の補償:正社員ほど手厚い有給休暇や休職制度がないため、働けなくなった時の収入減が直撃します。

また、社会的信用という面でも差が出ます。例えば、マイホームを買うために住宅ローンを組もうとしたとき、勤続年数の長い正社員であれば審査はスムーズですが、数ヶ月更新の派遣だと、たとえ年収が高くても「安定性がない」と判断されて、借入額を減らされたり、審査に落ちたりすることがあります。もしあなたが「いつかは自分の家を持ちたい」「老後は安泰に暮らしたい」と考えているなら、ずっと派遣でいるのではなく、「人生の特定の期間だけ派遣を活用する」という期間限定の戦略をとるのがベストかもしれません。

派遣から正社員への復帰を見据えたキャリア戦略

「一度派遣になったら、もう二度と正社員には戻れない……」なんて、誰が言ったんでしょうか? 結論から言うと、それは全くのデタラメです。現在の看護業界はご存知の通り、空前絶後の人手不足。病院側は、即戦力になる看護師であれば、過去に派遣を経験していようが、ブランクがあろうが、喉から手が出るほど欲しいのが本音です。むしろ、派遣でさまざまな現場を経験してきたことを「柔軟性がある」「適応力が高い」とポジティブに評価してくれる職場だってあります。

大事なのは、派遣から正社員に戻る際の「理由の伝え方」です。面接で「正社員が辛かったから派遣に逃げました」と言うのと、「育児に専念するために数年間は派遣で時間を調整していましたが、落ち着いたのでまた腰を据えて貢献したいです」と言うのとでは、印象が天と地ほど変わりますよね。派遣という期間を、自分をアップデートするための「戦略的なお休み」や「経験値稼ぎ」として定義し直すことが大切です。

正社員復帰を成功させるコツ

  • スキルの棚卸し:派遣で行った先の診療科や経験した手技をメモしておき、自分の武器を明確にする。
  • 紹介予定派遣の活用:前述の通り、お試し期間を経てから入職することで、失敗のリスクをゼロにする。
  • 専門エージェントの利用:看護師専門の転職サイトを使えば、派遣から正社員への切り替えに強い担当者が、履歴書の書き方や面接対策をしっかりサポートしてくれます。

「一生派遣でいなきゃいけない」と自分を追い込む必要はありません。ライフステージが変化して、また安定を求めたくなったらいつでも正社員に戻ればいい。そのための「看護師免許」なんですから。派遣はあくまで、あなたの人生を豊かにするための「一時的なツール」だと考えて、気楽に構えておきましょう。

即戦力として働くための手技の磨き方とスキル維持

派遣で働く期間が長くなると、ふと「私の看護師としてのスキル、落ちてないかな……」と不安になる瞬間があるかもしれません。これ、実は派遣看護師が陥りやすい「スキルの固定化」という問題なんです。派遣先では、複雑な点滴管理や最新の医療機器の操作などは正社員が担当し、派遣さんには採血、検温、清潔ケアなどのルーチンワークが割り振られることが多いからです。

もちろん、日々の業務を丁寧にこなすことも立派な看護ですが、もし数年後に急性期病院に戻りたいと思った時、手技に自信がなくなっていると苦労します。そうならないためには、「意識的なスキルのメンテナンス」が欠かせません。

自分のスキルを錆びさせない工夫

  • 定期的に「応援ナース」などで急性期を経験する:数ヶ月だけ忙しい環境に身を置くことで、手技の感覚を取り戻せます。
  • 外部研修やセミナーに自費で参加する:今はオンラインでも質の高い研修が受けられます。派遣で浮いた「時間」を勉強に充てるのは、最高の投資です。
  • あえて難しい科に挑戦してみる:「未経験の科でもOK」という派遣案件から、少しずつ知識の幅を広げていくのもアリですね。
金継ぎされた器の画像。派遣を戦略的な休みや経験値稼ぎと位置づけ、急性期の経験や自己投資でスキルを維持する重要性。

派遣だからといって「言われたことだけやっていればいい」という受け身の姿勢でいると、将来の選択肢を自分で狭めてしまうことになります。逆に、派遣という立場を活かして、いろいろな病院の「良いやり方」を盗み、自分のものにしていける人は、どこに行っても重宝される最強のフリーランス看護師になれます。自由を謳歌しながらも、プロとしての牙は常に研いでおく。このバランス感覚が、あなたの看護師人生をより自由で、安定したものにしてくれるはずですよ。

看護師が派遣や正社員の不安定さを比較し自由な働き方を選ぶ

さて、ここまで長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。最後に、この記事を読んでくれているあなたへ伝えたいことがあります。「看護師の派遣は不安定か?」という問いに対する私の最終的な答えは、「経済的・法的な仕組みは確かに不安定。でも、それを理解して使いこなせば、正社員では得られない『時間の支配権』と『心の平穏』という究極の安定が手に入る」ということです。

世間一般の「正社員が一番」という価値観に無理に合わせる必要はありません。でも、派遣のキラキラした部分だけを見て飛び込むのも危険です。大切なのは、両者のメリットとデメリットを天秤にかけ、「今の自分が一番守りたいものは何か?」を明確にすること。お金なのか、時間なのか、それとも自分の心なのか。その答えが分かれば、自ずと選ぶべき道は見えてくるはずです。

時計のイラスト。将来のお金、今の時間、自分の心の3つの要素を提示し、正解はひとつではないことを示唆。

最後にこれだけは覚えておいて!

正社員は「安心を積む」、派遣は「時間を買う」働き方であるとし、自分の選択に自信を持つよう促すメッセージ。
  • 派遣は「時間を買う」働き方。浮いた時間で自分を癒やし、未来に投資しよう。
  • 正社員は「安心を積む」働き方。将来の安定が必要になったらいつでも戻ればいい。
  • どちらを選んでも、あなたは立派な看護師。自分の選択に自信を持とう!

もし迷ったら、まずは派遣会社の無料カウンセリングを受けてみるだけでもいいと思います。自分の市場価値を知り、他にどんな選択肢があるのかを眺めるだけで、今の閉塞感から少しだけ抜け出せるかもしれません。あなたの看護師としての人生が、もっと自由で、もっと笑顔の多いものになることを心から応援しています。脱「ええかっこしい」で、自分らしく稼いでいきましょう!

ライター紹介

おーすけ

おーすけ

HSP気質でパニック障害持ち(断薬できました!)介護施設で介護職、看護師をはじめ職員の方々の負担軽減をITの力でサポート。でも、完璧主義で繊細な性格が私の健康を害し、仕事を辞めることに。今は、無理なく働けるよう、生活を変えました。脱「ええかっこしい」でゆる~く楽な生活へ。(資格:日商簿記2級、ITパスポート)

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